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クロノグラフのトップメーカーのひとつだった

今日のブライトリングは、昔のブライトリングとは全く違うということを理解しておく必要がある。同社は1884年の創業以降、その歴史は平坦なものではなかった:1979年のクォーツ危機によってブランドが消滅し、突然歴史が途切れてしまったのだ。社長のウィリー・ブライトリング自身も同年に亡くなっている。1982年にアーネスト・シュナイダーが再スタートを切ったが、それまでとは少し違った角度からのアプローチで、現在では "ネオ・ヴィンテージ "と呼ばれるデザインの数々を発表した。


ブライトリング ユイットによる、コックピット計器のヴィンテージ広告。Huitはフランス語で"8"を意味する。

 1940年代のブライトリングは、クロノグラフのトップメーカーのひとつだった。例えば膨大な数のリファレンスの数々だ。リファレンスごとに新しい技術やイノベーションが盛り込まれている。時計と並行して、ブライトリングのユイット アビエーション部門では、ヨーロッパの主要な航空メーカーに供給する計器を製造していた。50年代に入ると、デザインはさらに洗練され、道具としての魅力を増していった。軍事用ジェットエンジンを搭載した航空機が普及したことで、精密さ、正確さ及び信頼性を備えた時計が求められるようになったのだ。数多くの特許を持ち、数十年に渡ってクロノグラフを製造してきたブライトリングは、その10年前に発売されたクロノマットに加え、プレミエやスタイリッシュなスーパーオーシャンが登場するなど、常に時代の先端を走っていた。


TF-86 "の "T "を冠したF-86練習機。西側のジェット戦闘機の中で最も多く生産された戦闘機であり、50年代の軍用航空機の象徴でもある。

 AVI Ref. 765は1953年に発売され、今作の復刻版の名が示すように、ジェット機黎明期のニーズに応えた特殊な機能を備えていた。3時位置にある15分積算計は、航空機を安全に運航するために必要なウォームアップ手順と飛行前のチェックの時間を計るためのものだ。当時は、アメリカのF-86セイバーやイギリスのホーカー・ハンターなどのジェット戦闘機の時代だった。これらのジェット戦闘機は複雑で、当時としてはまさに最先端のものだった。AVI Ref. 765も同様だ。搭載されたムーブメントCal.ヴィーナス178は、標準仕様は30分積算計だが、AVI 765では15分積算計に改造された。また、ダイヤルの視認性を高めるため、当時としては巨大な41mm径のケースを採用した。このモデルは53年から60年代初頭まで製造され、その後、少しずつ異なるAVI Ref.765に置き換えられていった。ルイ・ウェストファレンが2016年にそのうちの1モデルのハンズオン記事をリリースしているのでご覧いただきたい。

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